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【2026年ドラフト】中日ドラゴンズの指名を振り返る|全12球団の評価・感想も

ドラフト会議のクジ 野球の話

全12球団のファンにとって、1年で一番の楽しみといえるかもしれない
プロ野球ドラフト会議。
2026年のドラフト会議も、日本シリーズ前の10月22日(木)に行われました。

僭越ながら中日ドラゴンズという球団のファンを20年以上やっているので、今年も振り返ってみようと思います。

最初の入札では青山学院大の渡部海を楽天との抽選で逃し、外れ1位で近畿大の宮原廉をロッテとの抽選で獲得。
支配下6人・育成2人の計8人、投手3人・捕手2人・内野手1人・外野手2人という、なかなか特徴的な指名になりました。

2025年のドラフト会議は、以下の記事で振り返っています。

【2025年ドラフト】中日ドラゴンズの指名を振り返る【12球団の感想もあるよ】
2025年プロ野球ドラフト会議で中日ドラゴンズが指名した全9選手を徹底評価。1位・中西聖輝、2位・櫻井頼之介をはじめ、支配下6人・育成3人の成績や特徴、今後

※本記事は2026年10月22日のドラフト会議終了時点の内容です。「指名」は交渉権の獲得であり、入団契約が成立したという意味ではありません。2027年の選手分布は現時点の暫定情報です。

2026年 支配下指名

第1巡 宮原 廉(投手・右投右打)近畿大学

MAX157キロのトップ評価右腕を獲得!

2025年 対象大会 : 18試合 防1.92 8勝0敗 75回 被安打46 66奪三振 四死球23 自責点16
2026年春 関西学生 : 8試合 防1.51 47回2/3 被安打37 48奪三振 四死球15 自責点8
2026年秋 関西学生 : 8試合 防2.85 47回1/3 被安打39 43奪三振 四死球21 自責点15

最初の入札は予想どおり青学大・渡部海。
阪神・広島がまさかの回避で楽天との2球団競合で期待を持たせながら、抽選に敗れる。
近年は引けるイメージでしたが、楽天が相手で先に引かれてしまうとさすがに仕方がない。

しかし外れ1位では、近大・宮原廉をロッテと競合の末に獲得!
これは渡部のときも順番さえ違ったら引けてたな。

宮原はなんといってもストレートが一番の魅力。
スプリット・フォークの落ちる球も使えるので、後ろでも活躍できそう。
本人は『先発にこだわって2ケタ勝利』と話しているようなので、ドラ1はさすがに優先されるでしょうが。

元々は石伊と争える有望な捕手として、渡部が欲しかったわけですから、完全に希望どおりの1位ではありません。
それでも、関西学生野球でトップ評価の剛腕を獲得できたので、悪くないでしょう。

入団前から「MLB志向」という報道が踊っていますが、中日ファンだけは踊らされないようにしてほしい。

※やり取りは一部要約(4:03あたりから)
記者「対戦したい選手は?」
宮原「近大の先輩である佐藤輝明選手です」
記者「佐藤は自身にとって大きな存在?」
宮原「…はい(質問の意図がわからず困惑した様子)」
(間があって)
別の記者「佐藤はMLBに行くけど、対戦したいってことはMLB行きたいのか?」
宮原「まずは日本で活躍することを目標にやっていきますが、いずれはアメリカでがんばっていきたいと思います」

という流れなので、誘導した記者と大げさな見出しを打っている報道のせいで、宮原自身は何もファンを逆なでするようなことは言っていません。
今の球界で、将来的なMLB挑戦を視野に入れているトップ選手は珍しくないでしょう。
宮原も同様で、その後のインタビューでも「まだまだ実力が足りていない」など、全体的には謙虚な発言が目立ちます。

何より、外野が馬鹿にしたりネタにしたりするのは無視するとして、中日ファンだけは落ち着いて宮原のことを応援しましょう。
彼がやりづらい環境をつくってほしくないな。
それこそ黒田博樹のように、向こうでも活躍して、晩年に恩返ししてくれたら最高じゃないですかね。

今後の期待

さすがに先発で考えていると思いますが、昨年の中西・櫻井と先発タイプの2人を獲った直後だけに、最初は7・8回に抜擢する可能性もゼロではないのかも。
後ろが不安なチーム事情と、先発転向する投手が多いので、割となくはなさそうか。

課題を強いて挙げるなら制球面か。
10月21日の関学戦では3回1/3を2失点、4四死球。
9回1死から3者連続四球を出して交代しており、直前のアピールはやや失敗しています。

先発が欲しいなら外れ1位で米沢にいくかなと思っていたので、1年目から後ろでフル回転する可能性もあるのかなとも思っています。

第2巡 柴崎 聖人(外野手・右投左打)王子

指名漏れをバネに伸びた左のスラッガー!

2025年 対象大会 : 18試合 .324(71-23) 3本 12打点 18三振 8四球 7盗塁
2026年 対象大会 : 12試合 .234(47-11) 1本 4打点 18三振 7四球 3盗塁

地元愛知県春日井市の王子から、左のスラッガー候補である柴崎を獲得。
2025年の都市対抗で優勝に貢献し、若獅子賞を受賞しています。

身長は173cmと小柄ながら、飛ばす力は本物。
2025年の都市対抗でも2試合連続ホームランを放っており、動画で見ていると、これは本当にホームランバッターだなという打球ですね。

気になるのは、この2026年で成績を落としてしまったこと。
47打数で18三振と、ホームランを意識しすぎたのか確実性は下がっていますね。

大学時代の指名漏れを経て、ドラフトイヤーで「何かを変えないと」と思った結果、長打力に振ったのでしょうか。
しかし、足も速く肩も強い。
年齢も宏斗や夢斗と同じ黄金世代ということで、来季いきなりの活躍を見せてくれることに期待しています。

中位での指名を望んでいたので、「高値掴みになったかな…」と当初は思っていましたが、外野手はドラ1で2人消えていたことを考えると、ドラゴンズの3位には残っていなかったでしょうね。
臨時コーチを務めた荒木が直接見ているので、惚れ込んだのかな。

とりあえず、顔もいいので応援します。(ミーハー)

今後の期待

チームではセンターも守っていましたが、個人的に両翼、ライトに定着してほしいと思っています。
岡林が工藤監督効果でもう一度引き締め直して、活躍してくれると信じているので。

年齢・経験を考えると、来季からもう勝負でしょう。
今年は固定できなかったセンター・ライトですが、岡林や上林のスタメン組に、期待の花田もいるので、簡単にスタメンとはいかないはず。
というより、そうでなきゃいけないですね。

ただ、すぐに出てきそうな社会人のスラッガーというのは野本圭以来かな?
かなり久しぶりなので、楽しみにしています。

第3巡 前嶋 藍(捕手・右投右打)亜細亜大学

2026年ドラフトの命運を握っていそうな正捕手候補!

2025年 対象大会 : 26試合 .207(87-18) 0本 4打点 18三振
2026年春 東都1部 : 12試合 .256(43-11) 2本 10打点 7三振
2026年秋 東都1部 : 10試合 .200(30-6) 1本 3打点 8三振

亜細亜大学で正捕手を務め、大学日本代表にも選ばれたディフェンス面で高い評価を受けている捕手。渡部海は抽選で逃しましたが、個人的には2番目に欲しいキャッチャーだったので、3位で獲得できたのはうれしいですね。

後ろが楽天だったので、「渡部を獲ってる楽天が捕手指名するわけないんだから、前嶋を4位に回して3位で樋口いけばいいのに…」と思っていたら、楽天は3位でその樋口、さらに4位で社会人捕手の萩原まで指名。
前嶋を4位に回していたら獲られていた可能性もあったでしょうし、これはスカウト陣のファインプレーでしたね。

守備はすぐにでも通用しそうな一方、打撃にはまだ課題が残るか。
東都大学リーグ2024年秋は打率.324と好成績を残しながら、2025年春.250、秋.170、2026年春.256(43打数11安打、2本塁打、10打点)と、少し物足りない数字ですかね。
ただ小力はあるように見えるし、石伊と切磋琢磨していってほしいですね。

とにかく、指名されてこんなに喜んでくれるなら応援するしかないでしょう。
亜細亜大は幹也や草加といった先輩もいるので、やりやすい環境だと思うよ。

今後の期待

本来ならファームで1年正捕手…というところですが、今の捕手事情だと一軍帯同という可能性もゼロではなさそう。
上が石伊・木下・加藤、下は味谷と前嶋がメインになるんですかね。

守備は渡部にも負けていないと思うので、どれくらい打てるようになるか。
DH制になることで、捕手が多少打てなくてもカバーできるので、焦らず打撃を鍛えていってほしいな。
こういうのって、競合した選手の代わりに獲った選手の方が活躍するイメージなので、数年後に「前嶋でよかった」と思える活躍を期待したいですね。

第4巡 鈴木 悠悟(投手・右投右打)中京高校

地元のスター候補を4位で獲得!

2025年秋 岐阜大会(2登板) : 16回 被安打11 15奪三振 四死球3 自責点0
2026年夏 岐阜大会(大会全体) : 23回 28奪三振 4失点
2026年夏 甲子園 : 1試合 5回2/3 被安打6 4奪三振 四死球3 自責点3 防4.76

岐阜の中京高校から、二刀流として話題になった高校生を指名。
7年ぶりの夏の甲子園出場に貢献したエースで、投げては最速148キロ、スライダーやスプリットも使いこなす。
U-18日本代表では投手として登板するだけでなく、野手としても出場し、打撃センスを見せました。

かつては実力以上に評価していないかとも思えた「地元枠」も、近年はしっかり良い選手を相応の順位で押さえられている印象ですね。
さすがにドラゴンズの5巡目には残っていなかったでしょう。

気になるのは起用法ですかね。
スカウト陣は野手評価の方が高いようですし、自分も同じ意見です。

森・石川大のスラッガー候補、そしてナイキや能戸のアスリートタイプに鈴木が加わって、若い選手たちで競い合ってほしいですね。
良い競争ができそうな環境になってきています。

今後の期待

まずは数年じっくりファームで出場機会を増やしてほしい。
スカウト部長は「ショート」や「二遊間」と言っているようですが、さすがにそれは無理がないか…?
どちらかというと外野、センターで躍動できるようになってほしいですけどね。

本人は投手を強く希望しているよう。
藤嶋のように「投手でダメなら野手」と思っていたら結果を残したパターンもあるので、最初は好きにさせるのかな。

ただ打撃はなかなか大したもので、そこまで時間がかからなさそう。
岡林のように、早めに出てくる可能性もあるかもしれませんね。

第5巡 西田 櫂吏(投手・左投左打)京都国際高校

スピンの効いたまっすぐを投げる高卒左腕!

2025年秋 京都大会 : 3回 被安打1 3奪三振 四死球0 失点0
2026年夏 京都大会 : 3試合 20回 被安打8 14奪三振 四死球16 6失点 防1.35

近年好投手を輩出し始めた京都国際の西田櫂吏を5位で指名。
良いサウスポーがどんどん出てくる学校ですね。

高校入学時は130キロにも届かなかったところから、2年秋に147キロまで成長。
故障に苦しんだ時期もあり、2025年夏の甲子園ではベンチ外でした。

ストレートの回転数が2400rpmと、かなりスピンの効いたボールを投げるよう。
映像を見る限り、たしかに質の高いまっすぐのようにも感じます。
チェンジアップも得意なようで、体がさらにできてくると楽しみかもしれないな。

今後の期待

まずは焦らず体づくりからですかね。
2つ上の高橋幸佑、3つ上の福田幸之介と高めあってやってほしいな。
森山のように、いきなり投げさせて潰れかけるのは避けてもらわないと。

将来的には先発ですかね。
阪神の高橋遥人みたいになってほしいな。
ただ高めのまっすぐで押せるようになれば、後ろでも面白いかも。

第6巡 清水 智裕(捕手・右投右打)ヤマハ

地元愛溢れる、打てるキャッチャー!

2023年 中部大・対象大会 : 26試合 .333(99-33) 5本 24打点
2024年 中部大・対象大会 : 24試合 .379(87-33) 5本 15打点
2025年 ヤマハ・対象大会 : 7試合 .133(15-2) 0本 0打点
2026年 ヤマハ・対象大会 : 4試合 .385(13-5) 0本 0打点
2026年 日本選手権東海地区最終予選 : 6試合 .478(23-11) 2本 8打点

3位で前嶋を指名したうえで、6位でも社会人捕手を指名。
石伊が離脱したら「終了」という捕手の層の薄さを、しっかりと認識してくれていてよかったですね。

前嶋が守備型なら、この清水は明らかに打撃型のキャッチャー。
ヤマハでは2026年秋の日本選手権東海地区最終予選で6試合に4番として出場。
23打数11安打、打率.478、2本塁打、8打点を記録しています。
大学時代も通算14本塁打、社会人では守備面も磨き、二塁送球1.8秒未満とされる強肩もあります。

今年は大学生捕手が揃った年とはいえ、「社会人No.1キャッチャー」と言っても差し支えないと思います。
東芝の萩原の方が先に指名されていますが、明らかな強みがあるのはいいですね。

同じ地元・愛知県の出身でも、中京大中京時代に宏斗とバッテリーを組んでいた印出ではなく、清水を優先。
印出をプロの世界で見ることはもうないのかな…

今後の期待

まずはファームで捕手としての出場機会を増やしつつ、長打力をアピールしてほしいですね。
ただ、石橋が捕手としてカウントされないような状況になっているチームだと、守備面でどれくらい評価してもらえるか。

入団前の評価では、同じ社会人でも当時の木下の方が圧倒的に上だったので、打撃でどれだけプラスを稼げるか。
今年からホームランウイングが設置され、今後「打ち勝つ野球」にシフトするならば、清水には追い風になるかもしれません。

【2026年終了】ホームランウイングは中日の味方だった?バンテリンドームの全79本を検証
2026年にバンテリンドームへ新設されたホームランウイングを総検証。主催69試合で生まれたウイング弾79本を振り返り、中日42本・相手37本の結果から、本当にドラゴンズの味方だったのかを考えます。

2026年 育成指名

育成 第1巡 内藤 崚(投手・右投左打)上田西高校

故障を乗り越えた151キロ右腕!

2025年夏 長野大会 : 3登板 14回 被安打11 17奪三振 四死球5 5失点
2026年春 北信越大会 : 7回 被安打11 5奪三振 四死球0 自責点1 防1.29
2026年夏 長野大会 : 3登板 11回2/3 被安打6 5奪三振 四死球5 自責点0 防0.00

左膝の手術を経て、2026年春に150キロ台まで球速を伸ばした右腕。
とにかく綺麗なフォームで、変にいじらずスケールを大きくしていってほしいですね。

2026年夏の長野大会は3登板、11回2/3で自責点0。
全国大会の経験はないため、高校野球で圧倒的な成績を残してきたタイプではありません。

本当に「まだまだこれからの投手」という感じですね。
ただ変なクセもなく、伸びしろがいっぱいというイメージで、楽しみです。

今後の期待

故障歴もあるので、とにかく焦らず、まずは体づくりから始めましょう。

井上に有馬と、下位や育成指名の高卒投手が順調に成長してきているので、今の育成システムは割と信用できる。
大卒の年に獲得しようとしたら、ドラフト上位レベルになっていてもおかしくない素材だと思うので、非常に期待しています。

武器になる変化球がほしいですね。

育成 第2巡 中西 佳虎(外野手・右投両打)大阪桐蔭高校

大阪桐蔭の俊足スイッチヒッター!

2025年 対象大会 : 13試合 .212(33-7) 0本 2打点 14四球 4盗塁
2026年春 センバツ : 5試合 .267(15-4) 0本 3打点 1三振 4四球 1死球 3盗塁
2026年夏 大阪大会(掲載3試合) : .500(10-5) 0本 4打点 3盗塁

大阪桐蔭から、50m走5秒9の俊足スイッチヒッターを指名。
西谷監督は育成での入団を推奨していないイメージでしたが、巨人の育成1位でも谷渕瑛仁が指名されていて、時代は変わったのかな。

なんといっても魅力は足か。
尾田は戦力外、樋口はケガがち、育成の三上はまだこれからと、代走要員も足りないチーム状況。
ドラゴンズファンならば「野球脳のある」俊足選手の重要性はわかっているだろうから、名門で鍛えられた選手というのは心強い。

今後の期待

さすがにすぐ出てくることはないでしょう。
ただ、上背はなくても下半身はどっしりしているので、じっくり鍛えて将来のセンター候補として考えたい。
早いうちから代走要員として呼ばれるかもしれませんが、そこで終わらないでほしいですね。

周東のように、足で出場機会を得て、守備で信頼をつかみ、打撃で一流になってほしい。
若い選手たちで良い刺激を与え合ってくれ。



チーム分布に当てはめた総評

今回指名した8人を、現在のチームに当てはめてみましょう。
2027年の年内に迎える満年齢で整理しています。

ただし、10月22日時点では来季の登録メンバーは未確定。
以下は「2026年NPB登録名簿から発表済みの退団選手を除外し、2026年の指名選手を加えた一覧」をベースにした暫定の年齢分布です。

10月上旬に退団が報じられたメヒア・アブレウ・カリステも除外しています。
外国人のうち来季契約がなお未確定の選手は、参考として括弧に入れ、育成は別枠にしています。

表の赤太字=2026年の指名選手。青太字=2026年に一軍の主力として使われた選手の一例。
※「先発候補」「救援候補」や内外野の区分は記事作成上の暫定分類で、守備位置・役割を固定するものではありません。鈴木悠悟は投手としても紹介されていますが、球団の野手評価を踏まえ、選手分布では内野手に分類しています。

投手 選手分布

来季\タイプ右 先発左 先発右 中継ぎ左 中継ぎ
41歳涌井
39歳大野
37歳松葉
35歳杉浦
33歳柳
31歳(梅津)宮内齋藤
30歳(マラー)勝野
29歳森
藤嶋
橋本
近藤
28歳梅野
清水
牧野
27歳伊藤
松山
根尾
26歳草加
仲地
25歳髙橋宏吉田
24歳中西
櫻井
松木平
金丸
22歳宮原福田篠﨑(森山)
21歳有馬高橋幸(井上)
19歳西田櫂吏
赤太字は今回の指名選手、青太字は2026年の主力選手。年齢は2027年中に迎える満年齢。育成選手・去就未確定選手は( )で表示しています。

2025年は中西・櫻井・篠﨑と支配下の投手を3人獲得し、今年は宮原・西田の2人。
鈴木は野手として育成する方針のようなので、内野手表に入れています。
大卒の即戦力右腕と高卒の素材型左腕の両方を確保できましたが、もう1人くらい大社の投手がほしかったところです。

宮原が想定どおり先発に定着すれば、宏斗・金丸らとの若いローテーションが一段と厚くなります。
ただし、宏斗・中西・櫻井に加えて宮原と、25歳以下の先発右腕が4人に。
清水や梅野が先発に挑戦することを考えると、1人くらい後ろに回る選手が出てくるかもしれません。

一方、特に不足を感じるのは救援陣の薄さ。
9回は松山、8回は吉田という形ができつつありますが、それでも救援陣全体の層は薄く、何度も逆転負けを喫しました。

右ではケガを乗り越えた森の復活が大きい。
来季はセットアッパーの座を目指してほしいですが、まだ信頼とまでは言えないですね。
前述のとおり清水が中継ぎとして戻ってこないとなると、やはり若手の誰かが後ろで抜擢されることはあるかもしれません。
大事に使ってほしいところですが、育成の井上が支配下に上がる可能性も高そうですね。

左では齋藤・吉田・橋本・牧野・近藤がいますが、福敬登と三浦瑞樹の退団が発表されており、ここも層の薄さに不安が残ります。
齋藤は大事なところでの一発グセ、橋本は自滅、牧野や近藤は重要なイニングを任されていないことを考えると、来年も吉田に頼ることになるのでしょうか。

マラーの去就はわかりませんが、少なくともセットアッパー候補の助っ人は必要でしょう。
ただ球が速いだけでは通用しないので、ここは大枚はたいてでも実績のある選手がほしいところ。

なお、2026年は中西が8試合2勝4敗、防御率6.39、櫻井が14試合2勝5敗、防御率5.31。
ルーキーがいきなり活躍するとは思っていませんが、それにしても思ったより通用しなかったなという印象です。

宮原にも期待はしますが、過度な期待はしないようにします。
やっぱり後ろの方が面白いんじゃないかなと個人的には思うんですけどね。

育成・参考枠:梅津晃大(31歳・右)、森山暁生(22歳・左)、井上剣也(21歳・右)、マルティネス(24歳・左/契約未確定)、内藤崚(19歳・右)。※マルティネスは海外報道を含め去就未確定につき仮記載。

捕手 選手分布

来季\タイプ右打ち左打ち
36歳木下
35歳加藤
34歳宇佐見
27歳石伊
石橋
25歳清水智裕
24歳味谷
23歳前嶋藍(山浅)
赤太字は今回の指名選手、青太字は2026年の主力選手。年齢は2027年中に迎える満年齢。育成選手・去就未確定選手は( )で表示しています。

石伊がすでに捕手の柱となっているとはいえ、木下・宇佐見・加藤が30代半ば。
石橋は同世代ですが、ファームでも捕手としての出場機会を減らしています。

味谷は、プロの捕手としての体が少しずつ出来上がってきたように見える。
貴重な左打ちの捕手だからこそ、これまでの投資が無駄じゃなかったと思わせてほしいですね。

「石伊が居るから捕手を優先する必要はない」という意見も散見されましたが、ここに前嶋23歳・清水25歳が加わるのが大きいことはわかるでしょう。
非常に健全な構成になりましたし、もう1人くらい30歳前後の3番手タイプ捕手を自由契約等で拾った方がいいのではないかとも思います。
打撃型と守備型で、石伊を含めて捕手3人体制にいずれなったとしても、起用法に困らない点も素晴らしい。

ただ、人数が増えたから必ず育つわけではありません。
石伊をレギュラーとして使いながら、前嶋・清水にも捕手の実戦機会を確保できるか。
二軍で誰かがベンチに座り続けるような起用だけは避けてほしいですね。

育成・参考枠:山浅龍之介(23歳・左打)。日渡騰輝は2026年7月に日本ハムへ移籍したため除外。

内野手 選手分布

来季\タイプ右 一三左 一三右 二遊左 二遊
38歳阿部
34歳(サノー)山本
33歳髙橋周
板山
31歳福永
29歳樋口
27歳田中
26歳石川昂村松
25歳(ロドリゲス)土田
24歳新保
21歳森(中村)
20歳(石川大)
19歳鈴木悠悟
赤太字は今回の指名選手、青太字は2026年の主力選手。年齢は2027年中に迎える満年齢。育成選手・去就未確定選手は( )で表示しています。

今年は鈴木を内野手として育成する方針のようですが、本職の内野手はゼロ。
2025年は新保、育成で石川大峨を指名しましたし、スラッガーとしての期待がかかる森駿太もいます。
若手がまったくいないわけではありません。

ただ、2026年には辻本倫太郎と知野直人、育成の津田啓史・川上理偉の退団が発表され、カリステも退団と報じられています。
辻本はもう1年見てもよかったと思うのですが、村松・土田が離脱した時期にもチャンスがなかったことを考えると、もう見切られてしまっていたのかもしれません。

ショートの村松が今年は完全に一本立ちし、福永もセカンドで破綻なくシーズンを過ごす。
守備走塁は間違いない幹也に、外野にも挑戦して使い勝手は上がった土田、オフシーズンに猛アピールしている新保、育成ながら期待されているナイキと、二遊間はある程度揃っています。

来季加入予定のウォードや、残留見込みのサノーがいるうちに、コーナーで石川昂弥と森駿太が大きく育ってくれるか。
大砲候補はいくらいてもいいので、DeNA2位の保西雅則はやっぱり羨ましかったですね。

育成・参考枠:中村奈一輝(21歳・右打)、石川大峨(20歳・右打)。本表では守備位置の兼任を二重計上せず、主な役割で仮分類しています。

外野手 選手分布

来季\タイプ中堅手 右中堅手 左両翼 右両翼 左
42歳大島
34歳(ボスラー)
川越
32歳上林
29歳細川
28歳鵜飼
福元
25歳岡林
柴崎聖人
24歳花田
23歳(三上)
20歳能戸
赤太字は今回の指名選手、青太字は2026年の主力選手。年齢は2027年中に迎える満年齢。育成選手・去就未確定選手は( )で表示しています。

外野は細川・岡林・上林の存在が大きい一方、2026年には尾田・ブライトの退団が発表されました。
特にブライトは2021年のドラフト1位なので、やっぱり痛いですね。
ただ今はゆっくり過ごして、第二の人生を楽しんでほしい。

2025年6位の花田が1年目から47試合に出場したことも考えると、柴崎は開幕スタメンを獲るつもりで挑んでほしいですね。
俊足でセンターの経験もある左打者というのは、確かに現在の年齢分布に合っています。

ただし、岡林はチームの柱になってもらわないと困るので、ある程度センターで固定したい。
となるとやはり打撃でアピールして、ライトを狙ってほしいかな。
育成の中西佳虎は高卒なので、こちらは4年程度先の中堅争いを見越した指名でしょうか。

来季の細川には30本打ってもらいましょう。
柴崎の加入で、岡林や上林が刺激を受けて復調してほしい。
花田・能戸の成長も楽しみで、外野全体としては若手と主力のバランスが良くなった印象です。

育成・参考枠:三上愛介(23歳・左打)、中西佳虎(高卒1年目・両打ち)。ボスラーは2026年NPB登録上の区分が外野手のためこちらに分類。

事前に考えていた補強ポイントと比べると?

2025年は事前予想を作成して比較しましたが、今回は投手・捕手・野手の補強ポイントと、実際の指名を照らし合わせてみます。

補強ポイント実際の指名個人的な評価
捕手の世代交代前嶋(3位)・清水(6位)◎ 渡部を逃すも、守備と打撃のタイプ違いで2人確保
先発ローテーション宮原(1位)○ トップ級右腕を抽選で確保。ただし枚数は足りない
素材型投手西田(5位)/内藤(育成1位)○ 左右で楽しみな素材を確保
センター・ライトの対抗馬柴崎(2位)○ 社会人即戦力を確保
即戦力中継ぎ指名なし△ 社会人投手を中位以降で拾いたかった
高卒の長距離砲候補指名なし△ 今の選手たちに期待か

結果論の理想ドラフト

終わった後なら何とでも言える「理想の指名」を考えてみます。
ただし、指名当時に残っていない選手を後の順位で獲れたことにはしません。

順位実際の指名自分なら備考
1位宮原 廉宮原 廉米沢の方が個人的にはより評価していたが、左の方が残っている
2位柴崎 聖人有馬 伽久左の先発がほしい。渡部を外したら良い投手2枚確保
3位前嶋 藍前嶋 藍この順位で有望捕手獲得は大きい
4位鈴木 悠悟猪俣 駿太後ろで使えそうな大卒投手
5位西田 櫂吏田中 皐晴個人的イチオシ。早い時期に出てきそう
6位清水 智裕清水 智裕捕手確保。タイプが違うのも○
育成1位内藤 崚内藤 崚育成はそのままでOK
育成2位中西 佳虎中西 佳虎育成はそのままでOK

結果論としても、ちょっとバランス崩れますかね。
外野を大社で獲るとしたら、4位で黒田義信でしょうか。
ただそうなると、5・6位のいずれかでHondaの千葉やNTT東日本の森にいくことになり、高卒の有望株とれないんですよね。

そう考えると、2位で柴崎を指名したのは、結果として全然悪い選択じゃなかったのかなとも思います。
3位で前嶋をとれたのがすべてという感じもしますね。

ただ、ドラフト会議は選手を好きな順に選べるゲームではありません。
ほかの球団が誰を指名したか、選手本人がどの順位で応じるか、球団内の評価も考えれば、後から都合よく「この選手も取れたはず」と並べるだけでは、意味が薄いです。

今年は終わった後の結果論で指名してもバランスが難しいので、編成陣はがんばってくれていたんだなと思うことができました。

ざっくり個人的な12球団ドラフトの所感(主観ランキング)

よく見かけるような形にしてみると、
S…西武・ソフトバンク
A…ロッテ・阪神・中日・楽天・オリックス
B…日本ハム・広島・DeNA
C…ヤクルト
評価保留…巨人

という暫定のTier表です。
巨人は織田の進路・入団交渉で評価が大きく変わるので、いったん保留にしました。

最後に、今年も他球団の指名をざっくり見ておきます。評価は現時点の期待値だけで、球団事情や入団後の育成方針まで完全に把握したものではありません。何年かたって「全然違ったな」と振り返るのもドラフトの楽しみ。

西武

支配下は5名のみの指名ながら、まったく無駄のない指名。
亜大・川尻啓人、パナソニック・柿本晟弥、ヤマハ・沢山優介とすぐに出てきそうな投手3連続。
大砲候補の田中諒に、下位でとれたら美味しい中津大和も拾って、想定どおりに進んだんじゃないでしょうか。

ソフトバンク

鈴木泰成・有馬伽久・渡辺和大とドラ1位級と考えられていた大卒投手を確保。
猪俣駿太に、入団はしないと思っていますが佐藤幻瑛まで加えると、一気に一軍の層も厚くなりそうなレベルです。
育成で史上最多の15位まで指名しており、この余裕が今年は良い方向にいきましたね。

ロッテ

個人的に欲しかった関大・米沢友翔と、日南学園高・田中皐晴を獲得しているので、大きく加点してしまっています。

二度も抽選を外しながら、高岡第一高・前田侑大を含め有望なサウスポーを1・2位で指名。
大きく育ちそうな外野手の黒田義信に、これまた一級品になる可能性を秘めた新城楓雅と、良い素材を獲ってますね。

阪神

補強ポイントと思われた捕手の渡部を避け、明大・榊原七斗を一本釣り。
近本の後継者としても、すぐに埋められそうなレフトとしても、良い素材を確保。

日体大・馬場拓海を2位、大経大・常深颯大を3位と、実力派投手も揃えており、抜かりのない印象です。
やっぱり大社の選手たちがチームを支えているので、成功例にしっかり則っていますね。

中日

ファンとしてのひいき目が含まれているでしょうが、チーム事情を考慮してであれば、十分に良いドラフトだったと思います。
少なくとも、いわゆる80点のドラフトはできたんじゃないでしょうか。

ファン目線では、みんな入団してくれればそれで100点です。

楽天

一番手薄だった捕手を、史上初の競合大卒キャッチャー渡部海で埋める。

4位でも社会人捕手を獲得したのは驚きでしたが、2位で俊足の岡田啓吾、3位で即戦力左腕の樋口新を指名し、補強ポイントを押さえた印象です。

オリックス

富士大・角田楓斗と駒大・仲井慎の間違いなくすぐに出てくる1・2位投手コンビに、スラッガー候補の大商大・春山陽登。
佛教大の野村亮輔を含め、珍しく高校生主体じゃない手堅いドラフトでしたね。

日本ハム

菰田陽生がまさかの単独指名。
柴田に続いて二刀流で育てるとして、どう使うのだろうか…

2位の牟禮翔、3位の末吉良丞も高校生の有望株と、いつもの日本ハムらしい指名。
5位の岡本翔斗も含め、5年後に「大当たり」になる可能性を感じます。

広島

亜大・山里宝、立命大・西野啓也と野手を続けて指名。
ゴタゴタがあって手薄になった二遊間、そして坂倉がFAするかもしれないキャッチャーと、チーム事情を反映したドラフトに感じます。

おそらくファン目線だと、今回の自分のように「良いドラフトだった」と振り返ることができているのではないでしょうか。

DeNA

1位の星野世那は、ドラゴンズも高く評価していそうだったので、単独でいかれたかという感じ。
2位の保西雅則もスケール感は大きく、菰田よりも飛ばす選手になるんじゃないかな。

3位で獲った杉本寛斎など、独自の評価基準がありそうな指名でしたね。
神里の弟を支配下で指名している点など、よそから見るとちょっと評価が難しいかもしれません。

ヤクルト

1位の東京ガス・藤澤涼介に続き、2位でも東北福祉大・佐藤悠太と外野手を連続指名。
さらに3位では小柄な捕手の福原聖矢と、野手に偏ったドラフトに。

「ヤクルトは投手が足りない」と毎年言われているイメージで、それにドラフトを合わせてしまってチーム状況が偏っているんですかね。
これもここ数年で合わせて見れば、おかしな指名じゃないのかも。
ファン目線だと納得なのかな。

巨人

NPBを経ずにMLBへの挑戦を表明していた織田翔希をまさかの1位指名。
どこの球団であっても、高卒はNPBで数年やってからの方が育つと思っているし、マイナーからよりも良い契約をもらいやすいんじゃないかと思っているので、完全な主観では「指名してくれてよかった」と正直感じています。

とにかく数年後を見据えた指名で、4位までがすべて高校生の有名選手。
評価は未知数とさせてください。

おわりに

ドラゴンズの2026年ドラフトは、チーム編成に合わせた指名ができた年じゃないかと思います。
いわゆるスカウトやOBなんかがつける採点では、良い数字にはならないかもしれません。

渡部海の抽選を外したのは素直に残念。
それでも宮原廉を獲り、前嶋藍と清水智裕の期待できる捕手を2人確保できました。

同じく補強ポイントである外野手では、地元枠にもなりうる柴崎聖人。
終わってみれば2位指名でしか縁はなかったでしょうし、飛ばす力は本物だと思います。

引っかかるのは、やはり即戦力で期待できる中継ぎを中位以降で押さえられなかったこと。
ここをトレードや新外国人、戦力外からの獲得で埋めるのか、既存戦力の底上げに賭けるのか。
ウォードで補強資金を使っている分、どれくらい優秀な助っ人を連れてこれるかがシーズンの命運を握るかもしれません。

とにかく全員が無事に契約して、ドラゴンズのユニフォームを着てくれることを楽しみにしています。
宮原はMLB志向を口に出したようですが、もうみんな大活躍してから行ってくれれば全然構わない。
MLBを見る楽しみも増えるからね。

ただ今年も素人の主観なので、自分の考えと違っても許してね!
どうせ5年後には評価が逆転していることも多いから、贔屓球団の指名選手にポジって、期待を寄せた方が絶対に楽しいよ!

おわりでーす



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