1年の締めくくりとして、今や国民的行事になりつつあるM-1グランプリ。
津田はコントよりも断然漫才が大好きな人間なので、もちろん欠かさず毎年見ているし、定期的に過去の回を見返している。
2024年は、まったく違う2本で連覇を成し遂げた令和ロマンはもちろんすごいけど、真空ジェシカの『ピアノが大きすぎるアンジェラ・アキ』は腰を抜かした。
もし自分が芸人だったら「絶対勝てねぇ…」ってつぶやいてそう。
芸人になれることなんてないから、特に問題はないのだけど。
今回は初期のM-1グランプリ決勝を遡って見ていて、「やっぱ面白いわ」と思ったマイ3大を紹介します。
決勝の時点で大体の人が面白いと思ってるはずだから、独自色は薄めだと思うけどお付き合いください。
①笑い飯『奈良県立歴史民族博物館』2003年・1本目(2位)
それまでも漫才は好きだったけど、20年以上前の津田少年は、完全にこの1本の影響で「M-1グランプリってすげえや」と夢中になった。
どうでもいいけど、実在するのは「奈良県立民俗博物館」らしいね。

地味に「この洋服どうだっか~」の人形が一番好きかもしれない。
博物館⇒採掘⇒感想発表で、さすがに感想発表のくだりまでやったら長くなるだろーと思ったけど、最後に人形の挙手で終わったの最高。
今まで見たオチのなかでも、トップクラスに好き。

Wボケの凄さというか、畳みかけが一番ちょうどよかったなぁ。
1本目の最終得点では2位。

今見ると、出囃子もめちゃくちゃシンプルだし、演出も今のネット番組より弱め。
まあこれで全然良いんでしょうね。漫才が面白いんだから。
最終決戦では『かわいそうなぞう⇒避難訓練』。
哲夫の悪いクセだと思うけど、決勝でしつこいことするよな…
「脱脂綿が!!」のくだりが長すぎて、その後の電話の畳みかけは面白いのに残念。

オチが投げやりなのもちょっとね。
1本目が最高だっただけに、ちょっと残念だったなぁ。
最終投票では南原・松本・紳助の3票が入って2位だったけど、この年はフットボールアワーの優勝で納得。
今フットの漫才見ると、後藤のツッコミよりも岩尾のボケがめちゃくちゃうまくてビビるよ。
②アンタッチャブル『娘さんをください』2004年・1本目(1位)
前の年に敗者復活戦で上がってきたアンタッチャブル。
この頃は敗者復活に「誰が上がってくるんだ!」ってワクワクがあったよね。
59組の中から…ってすげえ数だな。

1本目の3位から最終決戦には残ったけど、ちょっと関西の空気のなかでハマるまで時間かかった印象。
津田はくりぃむしちゅーを崇拝してたから、その付き人みたいな存在として認識してたけど、ここで引っかかってなかったら本当に付き人になってたかも…みたいな話聞いたことあるし、良かったなぁ。
ちょっと前に2丁拳銃がファーストフードのネタをがっつりやってたから、「あっ…」って感じはあったよね。
自動ドアで「ウィーン!」って入ってくるのをしつこくやるネタだったから、特に客の印象には残ってたはず。
敗者復活で移動時間があると、当時はこういう問題もあるんやね。
2004年は完全な優勝候補として登場。
1本目、最初から面白かったけど、爆発したのは「お前に娘をやる気はさらさらないよ」
⇒「だ・け・ど~?」のところ。
「からの~?」が後に流行ったけど、ザキヤマの持ちネタになるくらいの手応えだったんだろうな。

昔から今まで、ずっと柴田のツッコミが一番好き。
床叩いたり、時には倒れこんだり、縦横無尽に動くし、べらんめえ口調の東のツッコミが最高なんだよな。
1本目は、2019年のミルクボーイに抜かれるまで史上最高得点となる673/700点。

この画像ツッコミどころ多すぎでは?
司会に井上和香いるとか。(2003年は小池栄子だった)
3位のタカアンドトシと笑い飯が同点だったけど、高得点つけてる審査員が多かったタカトシが3位扱いになる急なルール変更とか。(結局敗者復活の麒麟が3位に入った)
そして「アンタチャブル」表記になってるとか。
何回か見てるのに、これ初めて気づきました。
最終決戦では6票を獲得して、見事に優勝。
審査員に紳助も松本もいない年だから、ちょっともったいない感はあるかも。
ただ、2本目の『息子の万引き』の方が、シーンとしてはより好きなところある。


スキージャンプみたいになってるところからの、「いつゴーグルつけたんだよ!」は何度見ても最高。
アンタッチャブルは大分昔の伊集院とパワプロ対決してる動画がめっちゃ好きだった。
ニコニコで消されてなくて驚き。
③トータルテンボス『旅行代理店』2007年・2本目(2位)
あのときのトータルテンボスはめちゃくちゃ勢いがあって、ラストチャンスで優勝するかと思った。
藤田のツッコミ好きだったなぁ。
当時は結成10年以内って、なかなか厳しい条件だよね。

1本目の『ホテルのフロントマン』もとてもよかったんだよな。
5組目の登場だったけど、トップバッターに笑い飯が出ちゃって604点。
そこからPOISON GIRL BAND⇒ザブングル⇒千鳥と、ずっと500点台という停滞した空気。
この空気でしゃべくって、ドンドン世界観に引き入れてくれたね。
646点で3位通過だった。

最終決戦はトップバッターで登場。
『旅行代理店』のネタで勝負。
オンバトで見た記憶あったなぁと思ったけど、調べたら2008年オンエアだったから、人の記憶はアテにならないね。
特にキャプチャする場面がなかった。
それだけ、動きで笑いをとるってよりもネタで勝負してるってことでめちゃ良いな。

最後の畳み掛けで、『ちょうど背中が要らなかった』が出てきた瞬間にもう笑い転げた。
今は伏線回収のネタってめちゃくちゃ流行ってるというか、基本あるもの…くらい定番になってるけど、『一緒に行こうぜ!』から最後の30秒でこれだけ詰め込まれてるの楽しすぎる。
その分、オチがWボケ…ではないんだけど、立場が入れ替わってみたいな感じで着地したのがちょっともったいなかったように感じる。
サイババで終わっとけば、短くても優勝あったんじゃないかな。
津田はオンバトでお笑い精神を育てたから、トータルテンボスはもちろん好きだったけど、昔は「今日のネタのハイライト」っていうのを毎回やっていて、正直要らんなぁと思って見てた。
同じように思ってた人多いんじゃない?
優勝は敗者復活戦から上がってきたサンドウィッチマン。
敗者復活予想で「サンドウィッチマン来るよ」って言ってたから、姉にビビられた。
「虎の門」って番組の「お笑い Tiger’s Gate」ってコーナーに出てて印象に残ってたんだよね。
マイ3大まとめ
ということで、どれも最終決戦に残った(と最終決戦)ネタだから、普通に人気のやつしかないけど、20年くらい経っても色あせないもんだなと思ってまとめてみた。
でも最近のM-1見返すと、今テレビで売れてるコンビのネタよりも面白い漫才しかなくて、全体のレベルが格段に上がってるんだなと謎目線で思う。
最近だと2021年のオズワルド『友達』はやっぱり良い。
優勝するならここだったよなぁ…
圧倒的な得点で最終決戦いったのに、なんで2本目が『割り込み』だったんだろ。
めちゃくちゃ応援してたから、最初のツカミからずっと手応えのなさを見てても感じちゃってなんかいたたまれなかったわ。
オズワルドのM-1についてだけで1本くらい余裕で書けそう。
年が経つにつれて、どんどん迷走していっているように見えるから、「何回も出続ける方が不利」ってのはそうなんだろうね。
真空ジェシカはそうならないでくれ。
まだ半年先だけど、2025年のM-1グランプリでは、真空ジェシカとエバースの戦いに、オズワルドが復活して食い込んでくる展開を期待します。
エバースの戦いって世界史に出てきそうだね。
おわりでーす
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